2025-06-16

20時を過ぎたら、自分をねぎらう時間。

遅くなった夜、ふと腕時計に視線を落とす。
20時を少し過ぎた今夜。
今日という一日をなんとかやり遂げたその余韻と、
まだ終わっていない家事や、気になっていたメールの返信のこと。
頭の中には、次々と“やるべきこと”が並んでいる。

けれど、いまはひとまず、深呼吸を。
ポットのお湯が沸く音を聞きながら、
そっとお気に入りのティザンヌを選ぶ。
今日は、レモンバームとペパーミントを少し。
やわらかくて、ほんの少しだけ希望の香りがするブレンド。

おともには、アフガニスタンのいちじくをひとつ。
丁寧に乾かされ、コインのように薄く美しい円盤型。
ひと口かじると、少しねっちりとした食感が心地よく、
上品なキャラメルを思わせる甘みが、静かに広がっていく。

今日もいろいろあった。
言いたいことを飲み込んだ場面もあったし、
誰にも気づかれない努力も、たぶんひとつやふたつじゃなかった。
それでもこうして、自分をねぎらう時間を持てたら、
明日も、もう少しだけ頑張れる気がする。

ゆっくりと、“わたし自身”に還る時間。
それは誰かのためではなく、
ちゃんと“わたし”で在るために、大切にしたい夜の習慣。

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